家計管理

年間50万円の節約!?自動車維持費の見直し術

「貯金のコツ」の話で固定費の削減について少し触れたけど もっと詳しく話をしていくよ

固定費とは、家賃、通信費、保険料、サブスク料金なんかのように毎月一定額の支払いをしているものだよ。

固定費は一度見直すと継続的に支出が抑えられる。たとえばスマホを格安simに変えて月に3,000円安くなれば、年間で3万6,000円の余裕が生まれる。

そうやって他にも固定費を見直すことで 年間数万円~数十万円の余裕を作れて効果も持続するから家計管理には欠かせないんだ。

今日は固定費の中でも削減効果が大きいものを、どうやって削減するかを考えてみよう。

支出の削減は効果の大きいものから始めるのがオススメだよ。
わかった~!
otoが考える優先的に見直した方が良い固定費はこれだ。

優先的に見直すべき固定費

①自動車 ②保険 ③住宅 ④通信費 ⑤サブスク ⑥テレビ ⑦銀行

車を見直すべき固定費の1番に挙げたのは、削減できれば大きな効果が得られるからだ。今回は大まかな費用をひとつひとつ考えながら、実際に年間どれくらいの費用がかかっているのかを考えてみよう。

車の購入はあり?なし?

自動車に関しては、経済的効果を考えるとベストな選択は「持たなくて済むなら車は持たない」これが一番効果的。

車を所有すると平均で年間約50万円かかると言われているんだ。

もちろん地方では公共交通機関が少なくて、車がないと とても不便な生活となってしまう地域もある。oto(おと)の住んでいるところもそうだね。

そういう地域では一家に1台じゃなくて一人1台という地域も多い。

ただ自動車を所有すると掛かる費用を、よく検討してから購入しても遅くなはいよ。

実際のところ、普段は通勤で使って休日にちょっと買い物に出かけるというパターンが一番多いんじゃないかな。

大手メーカーのTVCMのイメージ戦略に乗せられて憧れを抱いても、大きなワンボックスカーで楽しくキャンプやレジャーにお出かけというのは、実際には年に数回か多くて月に1回くらいかもしれない。

年に数回程度ならレンタカーを借りた方がトータルで安上がりで、お金が浮いた分は他に使うことが出来てもっと豊かな生活ができることも多いから、車の購入は慎重にね。

それじゃあ、車に掛かる費用をざっと挙げてみるぞ

  1. 車両代
  2. ガソリン代
  3. 保険代
  4. タイヤ代・オイル代等
  5. 車検代
  6. 税金
  7. 駐車場代

ざっとこんなところだ。 具体的に金額を考えてみよう。

車両代

車両費は「新車か中古車か」、「軽自動車か普通車か」条件によってピンキリだ。

800万円なんていう庶民にはビックリするような車もあるけど、新車だと200万円~500万円位が庶民の手の届く車といったところかな。

軽自動車の中でも人気のN-BOXを例にとって新車購入価格を見てみると

N-BOXCUSTOM FF CVT 4名 ガソリン : 0.66L お支払い総額 (税込)1,992,100円 内訳 車体価格 1,882,100円、諸費用 110,000円

オプション品を一切つけなくても総額200万円弱。カーナビなんかのオプションをつければ余裕で200万円オーバーだね。

仮に総額200万円ちょうどだとしてシュミレーションすると、こんな感じだ。

条件:車両総額200万円 頭金:20万円 カーローン:金利2.5% 60回均等払 毎月返済額:31,945円 総返済額:1,916,700円

毎月車両代で約32,000円の支払いが発生する。条件が同じで金利が3.5%だとすると毎月の支払いは32,745円、総支払額は1,964,700円。年間の支払いは383,340円になる。

ちょっと背伸びして総額300万円の車をローン金利3.5%、5年間(60回)均等払いで購入すると

条件:車両総額300万円 頭金:20万円 カーローン:金利3.5% 60回均等払 毎月返済額:50,936円 総返済額:3,056,160円

毎月の支払いは、5万円を超えることになる。総返済額は借入の280万円に対して25万円以上も利息がついて305万6160円。年間の支払いは611,232円だ。 この金額を高いと感じるか安いと感じるかは人それぞれだけど、車両代以外にもガソリン代や保険料もかかることを忘れないように。

ガソリン代

当然だけど、車を購入したら通勤やドライブ・レジャーに使うことになるね。その時に必要となるのがガソリン。

oto(おと)の場合の実際例でいくと。ガソリン代は平均して月に約2万5,000円かかっているよ。

毎日の通勤に使っているし休日も車を利用する日が多い。年間2万km以上は乗ってるのに加えてガソリンの高騰がかなり効いてる。

ガソリン高過ぎ!

ガソリン代が月にどれくらいかかるのかは、車種や地域、利用頻度によって異なるけど、全国平均で約70%が1万円未満という調査データもあるようだね。

ガソリン代が月に1万円未満で済むなら少ないようにも思うけど、まだまだ車にはお金がかかるぞ。

保険代

車の保険といえば強制加入の自賠責保険と任意加入の自動車保険があるけれど、oto(おと)は車に乗るためには絶対に任意保険への加入が欠かせないと思ってる。

確率は低いけど、もしもの時には高額賠償の責任を負う場合もあるからね。

交通事故高額賠償判決例(人身事故)
認定総損害額 被害者 職業 態様
5億2,853万円 男性 41歳 眼科開業医 死亡
4億5,381万円 男性 30歳 公務員 後遺障害
4億5,375万円 男性 50歳 コンサルタント 後遺障害
4億5,063万円 男性 19歳 大学生 後遺障害
4億3,961万円 女性 58歳 専門学校教諭 後遺障害
出典:損害保険料率算出機構 2023年度_自動車保険の概況/

車を買ったら必ず任意保険に入るわ

必要な補償額としては、対人賠償=無制限、対物賠償=無制限は外せない条件だよ。

自動車任意保険の保険料は年齢、性別、車種、走行距離等の複数の要素で決まるから一概には言えないけど、萌恵の場合だと年間4~7万円くらいはかかると思った方が良いな。

もちろん対人・対物賠償はそれぞれ無制限。ただ車両保険とかは考慮してないから、車両保険も必要ならもっとかかる。

タイヤ代・オイル代等

まずタイヤからいこうか。 タイヤの交換時期は距離や走り方によって減り方が変わるから、何年もつとか何km走ったから交換とかハッキリしたことは言えない。

oto(おと)の場合だと、夏タイヤ・冬タイヤともに3シーズンがひとつの目安かな。

大体年間2万~2万5,000kmくらい走るから、ざっくり計算すると 2万2,500km×3年=6万7,500km(3年間の走行距離)。

夏タイヤと冬タイヤで半々の距離を走行したとすると 6万7,500km÷2=3万3,750km(夏タイヤ・冬タイヤそれぞれのタイヤの交換距離) 大体3万3,000~3万4,000kmくらいでタイヤを交換している計算だ。

タイヤの価格もサイズやメーカー等によってバラバラだけど、なかなかに高価だよ。oto(おと)の場合、今年の冬にスタッドレスを新品に交換したときは約8万円もかかったよ。

仮に毎回3シーズンで夏・冬それぞれのタイヤを交換するとなると3年に1回8万円ずつ。つまり3年で16万円。1年あたりにするとタイヤ代で約5万円3,000円かかっていることになるね。

オイル代はどれくらいかというと、これもオイルのグレードや車種でバラバラ。

だからoto(おと)の場合に実際にかかっている金額を教えるね。

オイル交換はotoの場合、5,000km走行を目安にオイル交換している。年間2万~2万5,000kmくらい走行しているから、1年間で4~5回オイル交換だな。

1回のオイル交換で5,000円くらいかかっているから、1年間で5回オイル交換したとして年間のオイル交換代は2万5,000円だね。

車検代・税金・駐車場代

車に乗っているとかかる費用。次は車検代。 車検は新車登録から初回の検査までが3年、その後は2年ごとに受けなければならない車の健康診断みたいなものだ。

車検にかかる費用の目安として「札幌トヨタ自動車株式会社」のページを参考にさせてもらおう。

クラス 車種例 基本料金 法定費用 支払合計
軽自動車 ピクシス等 ¥39,930 ¥28,130 ¥68,060
乗用車 アクア等 ¥42,350 ¥36,810 ¥79,160
乗用車 プリウス等 ¥49,610 ¥46,410 ¥96,020
大型乗用車 クラウン等 ¥60,720 ¥54,610 ¥115,330
小型SUV
小型1BOX
ノア・ヴォクシー等 ¥52,250 ¥54,610 ¥106,860
中型SUV
中型1BOX 
ランドクルーザープラド等 ¥58,520 ¥62,810 ¥121,330
大型SUV
大型1BOX 
ランドクルーザー300等 ¥60,940 ¥71,010 ¥131,950


出典:札幌トヨタ 車検整備料金

車検代とひとくちに言っても、軽自動車の68,000円から大型SUVの131,000円まで幅広いね。

ちなみに基本料金の内訳は定期点検料、完成検査料、代行手数料。法定費用は自動車重量税、自賠責保険料、印紙代となっているよ。

oto(おと)の車の場合だと小型乗用車になるから アクアと同じクラスで約8万円の車検代を2年ごとに支払ってるよ。

この表の価格はあくまで基本の車検代。点検して交換が必要な部品があれば その分の金額が上乗せされる。ようするに、この表の金額は車検に必要な最低限の費用だということだ。

車検の時にも「自動車重量税」というのを支払っているんだけど、ここでは毎年4月~5月に納付書が届く「自動車税種別割・軽自動車税種別割」について簡単に見てみよう。

 
用途 総排気量 令和元年10月1日以後
初回新規登録
令和元年9月30日以前
初回新規登録
乗用車
(3、5または7ナンバー)
電気自動車 ¥25,000 ¥29,500
1リットル以下 ¥25,000 ¥29,500
1リットル超~1.5リットル以下 ¥30,500 ¥34,500
1.5リットル超~2リットル以下 ¥36,000 ¥39,500
2リットル超~2.5リットル以下 ¥43,500 ¥45,000
2.5リットル超~3リットル以下 ¥50,000 ¥51,000
3リットル超~3.5リットル以下 ¥57,000 ¥58,000
3.5リットル超~4リットル以下 ¥65,500 ¥66,500
4リットル超~4.5リットル以下 ¥75,500 ¥76,500
4.5リットル超~6リットル以下 ¥87,000 ¥88,000
6リットル超 ¥110,000 ¥111,000

(注1)この税率表は、自動車関係税制について (エコカー減税、グリーン化特例 等)の適用を受けない自動車の税率の抜粋です。

軽自動車で人気のN-BOXだと年間25,000円~29,500円の自動車税の納付が必要だね。

車編の最後は駐車場代。

マンションやアパートに住んでいると駐車場代が別にかかることが多いよ。

駐車場代も地域によってかなり差が大きいけど、全国平均だと月に約1万円くらいかかる。

東京23区なんかだと月に3~5万円くらいかかるようだね。

車を保有すると年間でいくらかかるのか

これまで見てきた車に掛かるいろんな費用。実際にどれくらいかかるのか計算してみようか。

前提条件として、排気量1,500ccの小型乗用車、年間で10,000km走行、燃費15km/ℓ、ガソリン価格165円/ℓということにしてみよう。

ガソリン代 10,000km走行÷15km/ℓ=667ℓ、667ℓ×165円=110,055円
保険代 補償内容にもよるが、ここでは年間50,000円と仮定
タイヤ代

4年に1回は夏タイヤ・冬タイヤとも交換が必要と仮定。夏冬ともに1セット7万円で計算すると。

4年で140,000円必要 1年あたり 140,000÷4=35,000円

オイル代 5,000kmで交換。1回5,000円として年間2回必要 2×5,000円=10,000円
車検代 2年に1回80,000円かかるとして 80,000÷2=40,000円
自動車税 1,500CCクラスだから年間34,500円
駐車場代 全国平均の10,000円/月間として 12か月×10,000円=120,000円

この前提だと年間399,500円の維持費がかかるね。

年間で40万円もかかるんだ
具体的に計算してみると、車が金食い虫だと実感するだろう

今回の計算だと年間の維持費は約40万円になったけれど、洗車したり細々とした車用品を買ったりで実際にはもう少しかかると思っておいた方が良い。

それと車両の購入費は含まれていないから、毎月3万円のローンを払っているとしたら車に掛かる年間の費用は約76万円にもなるぞ。

排気量がもう少し大きかったとしたら、税金や車検代、ガソリン代等がさらに増えるから、車を所有するのは本当にお金がかかるものなんだ。

今のところ予定はないけど、車を買う時にはよく考えてからにする。
そうだね。それだけの費用をかけるだけの価値があるかよく考えてからが良いね

車にかかる費用を安くするには

車には たくさんの経費がかかることは分かっただろう。

でも どうしても必要な地域であったりする場合もあるし、車が生活を豊かにしてくれる場面があることも確か。

車が好きで どうしても良い車に乗りたい場合もあるね。

そういう時は、出来るだけお金をかけずに車と付き合うことを考えよう。

車は必需品である場合もあるけど、人によっては嗜好品とも言えるね

安く車と付き合うポイントをいくつか挙げてみよう。

  1. 中古車を現金一括で購入する。
  2. 任意保険で車両保険は入れない。
  3. 必要以上に大きな車に乗らない。
  4. オイル交換等のメンテナンスをしっかり行う。
  5. レンタカーやシェアカーで代用できないか検討する

 

中古車を購入する。

車を購入する場合は中古車を現金一括購入しよう。

車を購入するとき、車両そのものが高価なのとローンを組むと金利で余分な費用を払うことになる。中古車なら新車よりも現金一括で購入しやすいはずだ。

リセールバリューを考えて、人気車種の新車を購入しても購入費や維持費が高額なことがほとんどだからおすすめしない。

車両保険に入らない

自動車任意保険で車両保険に入れると大きく料金が変わってくる。任意保険は対人賠償=無制限、対物賠償=無制限に入れば充分

車両保険に入る代わりに貯金をしておけば、いざという時に修理でも買い換えでも出来る。新車ではなく中古車を購入するのもこういう時に効いてくる。

必要以上に大きな車に乗らない

大きな車は車内が広かったり、運転時の安定感が高くて乗り心地も良いかもしれない。

ただしデメリットもあって、燃費が悪くてガソリン代が高くつく、保険料も高い、車検や税金も高い。とんでもない金食い虫だ。

ちょっとした見栄や優越感を得られるかもしれないけど、お金に余裕のない人が乗るものじゃない。

かかる費用と得られる満足感を十分に考える必要があるよ。

オイル交換等のメンテナンスをしっかり行う。

今の車は昔の車に比べて壊れにくくなっていると思うけど、オイル交換等の普段からのメンテナンスはしっかり行おう。

結果的に車が長持ちして無駄な費用をかけずに済むようになる。

レンタカー・シェアカーで代用

これが一番オススメなんだけど、普段は公共交通機関や徒歩・自転車等で済ませて必要な時にだけシェアカーやレンタカーを利用するやり方。

これだと自分で車を所有するより、かなり節約になる。どこに住むのかが一番のカギになるね。

若いころは車買ったのはいいけどガソリン代が無いなんて奴もけっこういたなぁ

車を持つにしても持たないにしても、自分(達)の収入や今後の生活設計をよく考えて分相応を忘れずに。もしくは「車の1台や2台なんて屁でもない」くらいに稼ぐことだ。

まとめ

車を所有するというのは考えている以上にお金がかかるもの。

車に掛かる費用をもう一度おさらいしよう。

車両購入費

条件:車両総額300万円 頭金:20万円 カーローン:金利3.5% 60回均等払だと
毎月返済額:50,936円 総返済額:3,056,160円

毎月の支払いが5万円超えるうえに、280万円の借入にたいして25万6,160円の利息がかかる。

車の購入で毎月3万円~の支出が増える

ガソリン代

総務省の「家計調査 家計収支編 詳細結果表」によると、2021年のガソリン代の全国平均は1カ月約4,954円。実際は8,000円以上かかっている人が41.6%というデータもある。

ちなみにoto(おと)の場合は、1500ccハイブリッド車で毎月2万~2万5,000円くらいガソリン代がかかっている。

月に1,000km走行で月に約1万円のガソリン代がかかる

保険代

必要な最低の補償は、対人賠償=無制限、対物賠償=無制限。

年齢、車種、装備等の条件によって保険料は変わるけど、4万円~7万円くらいは見積もっておこう。

自動車任意保険料で年間4万円~7万円は必要になる。

タイヤ代・オイル代

タイヤは3シーズンに1回、夏タイヤ・冬タイヤそれぞれ交換すると、年間で3万5千円~5万5千円かかると思っておいた方が良い。

オイルは年間10,000km走行の場合、最低半年に1回はオイル交換が必要だ。オイル交換1回で5,000円とした場合、年間で1万円が必要。

タイヤ代は年間平均で3万5千円~5万5千円。オイル交換で年間1万円必要。

車検・税金・駐車場代

小型乗用車という前提で考えると、車検代で約8万円。2年に1回だから年に4万円と考える。

税金(自動車税種別割)は毎年3万5千円程度。駐車場代は月に1万円で年間12万円。

車検4万円/年、自動車税種別割3万5千円/年、駐車場12万円/年

これまで見てきたように車を購入・所有するには非常にお金がかかる。
うん。思った以上にかかるんだね

車はとても便利で必需品だという地域もあれば、嗜好品として楽しむ場合もある。

ただ車を所有せずに公共交通機関やタクシーを利用したり、必要な時にだけレンタカー・シェアカーを使ったりする選択肢もあるんだ。

いずれにしても周りに影響されず、自分(達)にとって一番良いと思える選択をすることが大切だ。

固定費の削減 車編

  • 車は持たなくて済むなら持たないのがベスト
  • 公共交通機関やタクシー、レンタカー、シェアカーで代用しよう
  • 車を所有すると車両の購入費以外にも年間数十万円必要になる。
  • どうしても必要なら中古車を現金一括購入しよう。
  • 車両保険は加入せず代わりに貯金しておこう。

安全で楽しいカーライフを